「ChatGPTを使って文章を書いても問題ない?」
「ChatGPTでレポート作成するとバレるの?」
こちらの記事ではこのような疑問に解答します。ChatGPTを使って文章やレポートを作成する6つのリスクも紹介するので、参考にしてください。
ChatGPTで文章やレポートを作成するとバレるのか
結論から言うと、ChatGPTで文章やレポート作成をすると「バレる」が正解です。ではなぜバレてしまうのか、またバレないためにはどうすればいいのか解説します。
文章判別ツールがある
Open AI(ChatGPTを作った会社)が開発した「AI Text Classifier」と「GPT Zero」というツールを使えば、ChatGPTによって生成された文章を識別できます。
仮に、ChatGPTで書かれた文章の40〜50%を修正したとしてもオリジナルの文章とはみなされず、ChatGPTで書かれた文章だと識別されるのです。
他にも、国内のアンクという会社が、ChatGPTに対応したコピペ判定ソフト「コピペルナーV6」を2023年7月11日に発表しました(2024年2月時点ではまだ未発売のようです)。
このように、国内外を問わず、ChatGPTで作成した文章を見分けるツールはすでに複数存在しているため、基本的にはバレると思っておきましょう。
半分以上をオリジナルで作成する必要がある
ChatGPTで作成したとバレないためには、少なくとも文章の半分以上をオリジナルで作成(加筆または修正)する必要があります。ただし、あくまでAIで書いた文章と認識されにくくなるだけですので、必ずバレないわけではありません。
ChatGPTで文章やレポートを作成する6つのリスク
ChatGPTで作成した文章やレポートがバレるかバレないかという話以前に、そもそもChat GPTのようなAIで文章作成をすることには多くのリスクがあります。
ここでは6つのリスクを紹介するので参考にしてください。
AIっぽい文章になる
ChatGPTのようなAIが書いた文章には、一定の癖があります。
- やけに回りくどい
- あまり使わない表現を多用している
- 同じ語尾が連続する
- 接続後がなくて読みにくい
- それっぽいことは言っているがわかりにくい
AIっぽいとは、ざっとこのような特徴ですね。わかる人が見れば、「この文章はAIっぽい」とわかるわけです。そのため、先述したツールを使わずとも「この文章はAIで書かれたものだ」とバレてしまいます。
大学のレポート作成に関しても同様のことが言えます。もし学生が突然、ChatGPTを使用してレポートを作成・提出した場合、文体の変化が指摘される可能性があるでしょう。
自分で調べていない部分について質問されたときに、回答できずに困ることもあるはずです。このように、ChatGPTで書かれた文章は総じて「AIっぽい文章」になるので注意してください。
参考文献を正しく引用できない
引用には、引用部分に対する明確な注釈と、参考文献リストへの正確な記載が必要ですが、ChatGPTによる引用ではこれが欠けることが多いです。
私的なブログ記事であれば問題ないですが、大学のレポートやその他のフォーマルな場においては不適切な文章とみなされてしまいます。
もしもChatGPTを使った文章作成の中で参考文献(論文など)の引用をしたい場合は、「Scolar AI」のような論文検索プラグインがオススメです。
リアルタイムの情報を参照できない
ChatGPTはトレーニングされた時点までのデータに基づいて回答を生成するため、最新の研究成果や最近発生した出来事に関する情報を文章に反映できません。
結果としてレポートの質が損なわれる可能性があります。
これは、特に科学、技術、政治、社会問題など、日々変化する分野でのレポート作成においてかなり不利と言えるでしょう。
情報を間違えることがある
有名な話ですが、ChatGPTは誤った回答をしたり、作成した文章の中に嘘を紛れ込ませることがあります。そのため、仮にChatGPTがレポートや論文を書いてくれたとしても、書かれている情報に間違いがないかをすべて自分で確認する必要があります。
間違った情報を基にレポートや論文の核心部分が書かれていたら、抜本的な修正も必要になるでしょう。もちろん、情報が誤っていることが原因となってChatGPTで書かれた文章だとバレてしまい、レポートや論文への評価が悪くなる可能性もあります。
エラーが発生する可能性がある
ChatGPTの利用には技術的な欠陥があることもリスクの一つです。何度か使っているとわかるのですが、ChatGPTはたまにエラーが起きて動かなくなることがあります。
ChatGPTは無料でアクセスできるので利用者数が多く、それに伴って回線やシステムの混雑が起き、回答の生成速度が遅くなるのです。
特に、長文のレポートや論文を作成する際は、文章の生成が完了する前にシステムが停止する可能性があります。
そもそも使用禁止になる可能性もある
ChatGPTの技術が学術界での不正行為を助長する可能性があるため、教育関連の業界では使用禁止となる可能性も懸念されています。
学生がレポートや論文作成のためにChatGPTに頼りすぎて、学習意欲が低下したり、学術的な誠実さの欠如につながったりする可能性があるからです。
ChatGPTを使った文章作成に慣れ過ぎてしまうと、後々禁止されたときに自分の首を締める可能性があります。
レポート作成でChatGPTを活用する流れ
最後に、レポート作成でChatGPTを活用する流れを紹介します。もちろん、この方法だけだとChatGPTを使って作成したことはバレます。ですので、あくまで文章の叩き台を作成する方法として参考にしてください。
ステップ⑴レポートの課題を読み取らせる
まず、レポート作成に必要な課題や質問をChatGPTに入力します。この段階では、課題の詳細をできるだけ具体的に伝えることが重要です。
課題の背景、求められている情報の種類、レポートの目的や範囲など、ChatGPTが適切な回答を提供できるように、必要な情報を入力します。
ステップ⑵解答を出力させる
課題を読み取らせた後、ChatGPTに解答を生成させます。ChatGPTは入力された情報をもとに、関連する内容やアイデア、論点を組み立てて回答を提供してくれます。
ただし、くどいようですがChatGPTが提供する情報は常に正確とは限りません。自分で真偽の確認作業をするとともに、最低でも文章の半分以上は加筆・修正をすることをオススメします。
ステップ⑶ワードファイルなどに反映させる
ChatGPTから得られた解答をもとに、実際のレポートを作成します。解答を直接ワードファイルや他の文書作成ソフトにコピー&ペーストしましょう。
その後、提供された内容にテコ入れをしながらレポートを仕上げます。その際、引用や参考文献を正確に記載することはもちろん、論理的な矛盾はないか、文体に一貫性はあるか、誤っている情報はないかなど、十分に注意してください。
まとめ
ChatGPTを活用して文章やレポートを作成した場合、そのまま提出すると、専用ツールによってChatGPTを使ったことはバレます。バレないためには、少なくとも生成された文書の半分以上を自分の言葉で書き直す必要があります。
ただし、そもそもレポートや論文は独自の調査内容や分析、視点を反映したものです。ChatGPTにそれらの作業を丸投げするのは、本来の目的と大きくずれることになります。ChatGPTをレポートや論文に活用する場合は、構成案の作成、叩き台の作成、校正などに留めるのが妥当と言えるでしょう。