初心者Webライターが最初にぶつかる壁の1つが「テストライティング」です。
ライター12年目となった私自身も、関係性のない企業様とお仕事をする時は、基本的にまずテストライティングから始まります。
そこで、こちらの記事ではテストライティングに合格するコツを紹介します。
テストライティングの良し悪しで仕事を受注できるかどうかが決まるわけですから、ぜひ参考にしてください。
テストライティングとは
テストライティングとは、Webライターとして仕事を受ける前に、クライアントに自分のライティングスキルを示すための試験的なライティングのことを指します。
クライアント側としても、本当に実力があるのかわからないまま契約するのはリスクがあるので、実施しているわけです。
なお、テストライティングは無償または低報酬でおこなわれることが一般的です。
なぜテストライティングが必要なのか
テストライティングはクライアントとWebライターの双方にとってメリットがあります。
まず、クライアント側はWebライターのスキルを確かめることができます。
どれだけ実績が立派でも、依頼する作業をきちんとこなせるかどうかは別問題ですよね。
また、スキルだけでなくコミュニケーションに問題がないか、テスト内容の意図を理解しているかなども見られています。
次に、Webライター側にとっては、自分に合う仕事かどうかをチェックできるというメリットがあります。
- 担当者との相性
- 記事のジャンルとの相性
- 求められているクオリティと自分のスキルとのギャップ
- 提示された報酬と作業の負担度合いとのバランス
等々、テストライティングをして気づけることはたくさんあるのです。
このように、テストライティングをすることで互いの相性を確認し合い、ミスマッチを防げます。
テストライティングの3つのタイプ
テストライティングには大きく3つのタイプがあります。詳しくは以下の通りです。
記事の執筆
最も基本的なテストライティングの形式です。
クライアントから記事のテーマや構成が渡されるので、それに沿って記事を作成します。
文字数はクライアントによってさまざまですが、相場は3000字以上はあると思っていいでしょう。
正採用後の作業が同様に記事作成だけの場合、このように記事の執筆のみを求められるのが一般的です。
構成作成と記事の執筆
WebディレクターやWebライター兼ディレクターみたいなポジションを募集している場合、「構成作成」と「記事の執筆」の両方を求められるのが一般的です。
よくあるのは、テーマとなる検索キーワードだけを提示されて、それに沿った構成・記事を作成するパターンです。
私がディレクターのテストライティングを初めて受けたときが、まさにこちらのパターンでした。
単純なライティングスキルだけでなく、キーワードの検索意図を理解する力や競合記事のリサーチ力、構成力などが求められます。
独自の問題
一部のテストライティングでは、クライアントが独自の課題を出すケースもあります。
いくつかの設問に対して「1000文字程度でまとめなさい」と言われたり、Webライターとしての知識を問う選択問題があったりなどです。
一度に多雨量の候補者を選考するような場合はこのような形式をとる傾向があります。
テストライティングで見られるポイント
テストライティングでは具体的に何が見られているのか?それを知ることがテストに合格するヒントとなります。
こちらでは5つのポイントを紹介します。
基礎的な国語力
一番重要なのは基礎的な国語力です。
文法、構成、誤字脱字、「てにおは」の使い方、語尾などが見られます。
中でも大事なのは、わかりやすく書けているかどうかです。
一般的に使わないような難しい単語やカタカナ英語を多用したり、冗長的な表現で無駄に文字数を使っていたり、そういった癖がある人は要注意です。
オリジナルの文章か
当たり前のことですが、テストライティングであってもきちんと自分で書いたオリジナルの文章を提出しなければなりません。
どこかの記事からコピペしても、コピペチェックツールがあるのですぐにバレます。
もちろん、競合や他社の記事を参考にするのは問題ありません。
心配な方は無料のコピペチェックツールを使って、記事を提出する前に自分でチェックしてみるといいでしょう。
最低限のITスキルはあるか
Webライターにおける最低限のITスキルとは、たとえばチャットツール、オフィスソフト、グーグルドキュメント等を扱うスキルなどです。
ワードプレスを扱うスキルを必須とするクライアントもいるので、募集要項を事前にきちんと確認しておきましょう。
納品スピード
当たり前ですが、指定された納期を破るのは絶対にやめましょう。
どれだけクオリティが高かったとしても、テストライティングで納期を守れない人を合格にすることはまずありません。
納期を守りながら、限界までクオリティを上げることをオススメします。
コミュニケーション力
意外かもしれませんが、Webライターはコミュニケーション力もみられています。
テストライティングの依頼内容をきちんと理解できているか、連絡は早いか、オンラインでのコミュニケーションに問題はないかなどです。
Webライターはオンラインでのやりとりが基本なので、会わなくても意思疎通が取れるかどうかはとても重要です。
初心者Webライターがテストライティングで合格する4つのコツ
では、ライター12年目の私から、テストライティングで合格する4つのコツを紹介します。
とはいえ、クライアントとの相性もありますし、どれだけ準備をしても落選することはあります。
「せめてこれくらいは意識すると勝率が上がりますよ」というコツをご紹介しますね。
コツ⑴印象を良くする
テストライティングを受けるまでに、担当者と何らかのコミュニケーションを取る機会があるはずです。
その際、できるだけ印象を良くするように心がけましょう。
文章なら言葉遣い、返信スピード、オンライン面談なら笑顔や清潔感などです。
コツ⑵作成意図を理解する
テストライティングの目的と要求を正確に理解することが重要です。
下手な質問をすると、「あれ?この人テストライティングの意図を理解してないな?」と思われます。
テストライティングはテストコミュニケーションでもあります。
「1を言ったら10理解してくれるから、この人との仕事はやりやすくて助かるなぁ」と思わせたら勝ちです。
コツ⑶誰かに見てもらう
まだクライアントと秘密保持契約を結んでいないのであれば、可能なら、誰か信頼できる人物に文章を見てもらいましょう。
文章を見てもらい、クオリティを上げてから提出した方が勝率は上がります。
ただし、見てもらう相手は慎重に選んでください。
テストライティングの意図や、記事のターゲットなどを理解した上で、客観的に文章を添削できる人が望ましいです。
コツ⑷納期は少し早めにする
納期は少し早めに設定するのがオススメです。
早過ぎると雑にこなした印象を与えかねないですし、遅過ぎると余裕がない印象を与える可能性があります。
納期の日にちが決まっているなら1日前、時間が決まっているなら2〜3時間前という具合に、少し早めに提出しましょう。
初心者にオススメできないテストライティングの特徴
まだ仕事が多くない時期は、とにかく片っ端からテストライティングを受けようとする方もいるでしょう。
しかし、注意が必要です。なぜなら初心者の方にはオススメできないテストライティングも中には存在するからです。
そこでこちらではオススメできないテストライティングの特徴を3つ紹介します。
報酬が安過ぎる
1つ目は報酬が安過ぎる場合です。
テストライティングの予算をケチっているということは、それだけ大量の応募があるのか、あるいはライターの仕事を軽んじている可能性があります。
テストとはいえ、相応の時間と労力を注ぐわけですから、あまりに報酬が安過ぎる場合は勇気を持って断りましょう。
作業の負担が大き過ぎる
2つ目は作業の負担が大き過ぎる場合です。
報酬がそこまで安くないとしても、作業の負担が大き過ぎるなら、そのテストを受けるかどうかはよく検討した方がいいでしょう。
負担が大き過ぎると他の仕事に影響が出ますし、ダメだった時の精神的ダメージも大きくなります。
そもそも、テストライティングでライターの負担度合いをイメージできていない時点で、そのクライアントとお仕事をするのはやめた方がいいと私は思います。
何らかの強要をしてくる
3つ目は何らかの強要をしてくる場合です。
多くはないですが、中には特定のSNSへの登録や個人情報の開示、有料教材の購入など、テストライティングの域を逸脱した要求をしてくるケースもあるようです。
もしそういった気配を感じたら、すぐに辞退することをオススメします。
テストライティングをせずに受注する方法
どうしても「テストライティングをしたくない」という方は、とにかくWebライターとしての実績を作るしかありません。
クライアント側はテストライティングを通して、ハズレのWebライターを引くリスクを回避したいだけです。
つまり極端な話、クライアント側が「このWebライターは絶対に当たりだ!テストライティングなんかしてる間に他に取られてしまう!即採用だ!」と思えば、テストライティングは必要なくなります。
ただ、冒頭でもお伝えしたように、私はどれだけキャリアを積んだとしても、お互いのためにテストライティングはあった方が良いと思います。
テストをして、お互いに「長くこの人(この会社)とお仕事がしたい」という気持ちから関係がスタートするのが理想的です。
テストライティングについてのまとめ
テストライティングのように、他人に試される経験というのは何回やってもドキドキするものです。
ただ、どれだけ上手く書けても落ちるときは落ちますし、上手く書けなかったときに受かることもあります。
落ちても気にせず、どんどん次にトライすることをオススメします。