2023年に大きな話題となっているChat GPTは、ライティングにおいて非常に便利なツールと言えます。
そこで本記事では、Chat GPTに文章校正をさせるプロンプト(指示文章)を4つ紹介するので、参考にしてください。
Chat GPTに文章校正をさせるプロンプトがあると便利
Chat GPTはそもそも対話を生成するために設計されたサービスです。
その応用範囲は広く、文章校正も例外ではありません。
たとえば、以下のようなシーンでChat GPTの文章校正を活用できます。
- ビジネス文書や専門的な論文の校正
- ブログ記事やウェブコンテンツの校正
- 就職や転職における志望動機の作成時に自己PRを強化など
これらのシーンにおいて、Chat GPTは文法エラーや表現の不備を修正し、より読みやすく効果的な文章を作成する手助けをしてくれます。
ただし、的確に校正させるためには、目的に応じた「プロンプト」が必要です。
プロンプトとは動作を促すものを指し、Chat GPTにおける指示出しの文章を意味します。
プロンプトを複数所有しておけば、いつでも目的に応じたプロンプトをコピペするだけで校正ができるので、非常に便利です。
こちらでは4つのプロンプトを紹介するので、参考にしてください。
Chat GPTに文章校正をさせるための元の例文
文章校正には、私が作成した以下の例文を利用します。
Chat GPTに文章校正をさせるために、あらかじめ誤字脱字やタイプミスをした例文を用意しました。
なお、登場する名称や場所は架空の設定ですのでご注意ください。
<例文>
2度の延期を乗り越え、株式会社イツビシ重工のI55ロケット67号機が、2023年10月1日午ゼン9時43hun12秒、熊本県のくまもと宇宙センターから打ち上げられました。
打ち上げ場所から近い公園には、200名を超える人々が集まり、ロケットが打ち上げられた瞬間にワーっという歓声とパチパチという拍手が巻き起こりました。
天気が腫れていたので、みんなスマホや一眼カメラを構えて、小さくなるロケットを取り続けました。
ロケットは推進剤を燃やして高音かつ高圧なガスを排出しながら飛行。
運動量保存則が成立しているため、噴射前と噴射後とで運動量は一定だった模様。
現場にいた子供たちはキラキラした目でそれを眺め、「すごい音だった!」「煙の線が綺麗だったよ!」などと感想を述べた。めっちゃ良いイベントだと思う。
※登場する名称や場所は架空の設定です
ChatGPTの文章校正プロンプト⑴誤字脱字やタイプミスを修正して
「あなはプロのライターです。以下の文章の誤字脱字やタイプミスを修正して。」というプロンプトを入力すると、Chat GPTは以下のように文章を校正しました。
校正前の文章 2度の延期を乗り越え、株式会社イツビシ重工のI55ロケット67号機が、2023年10月1日午ゼン9時43hun12秒、熊本県のくまもと宇宙センターから打ち上げられました。 打ち上げ場所から近い公園には、200名を超える人々が集まり、ロケットが打ち上げられた瞬間にワーっという歓声とパチパチという拍手が巻き起こりました。 天気が腫れていたので、みんなスマホや一眼カメラを構えて、小さくなるロケットを取り続けました。 ロケットは推進剤を燃やして高音かつ高圧なガスを排出しながら飛行。運動量保存則が成立しているため、噴射前と噴射後とで運動量は一定だった模様。 現場にいた子供たちはキラキラした目でそれを眺め、「すごい音だった!」「煙の線が綺麗だったよ!」などと感想を述べた。 めっちゃ良いイベントだと思う。※登場する名称や場所は架空の設定です
校正後の文章
2度の延期を乗り越え、株式会社イツビシ重工のI55ロケット67号機が、2023年10月1日午前9時43分12秒、熊本県のくまもと宇宙センターから打ち上げられました。
打ち上げ場所から近い公園には、200名を超える人々が集まり、ロケットが打ち上げられた瞬間にワーっという歓声とパチパチという拍手が巻き起こりました。
天気が晴れていたので、みんなスマホや一眼カメラを構えて、小さくなるロケットを撮り続けました。
ロケットは推進剤を燃やして高音かつ高圧なガスを排出しながら飛行しました。運動量保存則が成立しているため、噴射前と噴射後で運動量は一定でした。
現場にいた子供たちはキラキラした目でそれを眺め、「すごい音だった!」「煙の軌跡が綺麗だったよ!」などと感想を述べました。めっちゃ良いイベントだと思います。
午ゼン → 午前
43hun → 43分
天気が腫れていた → 天気が晴れていた
ロケットを取り続けました → ロケットを撮り続けました。
このように、あえて間違えておいた4ヶ所の文章が、すべて修正されていました。
ChatGPTの文章校正プロンプト⑵中学生でも理解できるように修正して
「あなはプロのライターです。中学生でも理解できるように修正して。」というプロンプトを入力すると、Chat GPTは以下のように文章を校正しました。
校正前の文章
2度の延期を乗り越え、株式会社イツビシ重工のI55ロケット67号機が、2023年10月1日午ゼン9時43hun12秒、熊本県のくまもと宇宙センターから打ち上げられました。
打ち上げ場所から近い公園には、200名を超える人々が集まり、ロケットが打ち上げられた瞬間にワーっという歓声とパチパチという拍手が巻き起こりました。
天気が腫れていたので、みんなスマホや一眼カメラを構えて、小さくなるロケットを取り続けました。
ロケットは推進剤を燃やして高音かつ高圧なガスを排出しながら飛行。運動量保存則が成立しているため、噴射前と噴射後とで運動量は一定だった模様。
現場にいた子供たちはキラキラした目でそれを眺め、「すごい音だった!」「煙の線が綺麗だったよ!」などと感想を述べた。
めっちゃ良いイベントだと思う。※登場する名称や場所は架空の設定です
校正後の文章
2度も延期があったけど、株式会社イツビシ重工のI55ロケット67号機は、2023年10月1日の午前9時43分、熊本県のくまもと宇宙センターから飛ばされました。
ロケットが宇宙に向かう瞬間、近くの公園には200人以上の人が集まり、大きな歓声や手をパチパチとたたく音が広がりました。
天気が晴れていたので、みんなはスマートフォンやカメラを持ち、ロケットが小さくなる様子をずっと撮影しました。
ロケットは高い音とガスを出しながら飛び立ちました。物理の法則に従って、飛ぶ前と飛んだ後で、力の量は同じだったんだよ。
子供たちもその場にいて、キラキラした目でロケットを見て、「すごい音だった!」「煙の線がキレイだったよ!」って感想を言っていました。本当に楽しいイベントだったね。
このように、あえて難しく書いていたロケットの説明部分が、かなりわかりやすくなりました。
他にも、「打ち上げられました」が「飛ばされました」に、「拍手が巻き起こりました」が「たたく音が広がりました」に、「スマホ」が「スマートフォン」に変更されています。
すべてが適切な校正とは言えませんが、かなり細かく直されているようです。
ChatGPTの文章校正プロンプト⑶「です・ます」調に統一して
「あなはプロのライターです。以下の文章を「です・ます」調に統一して。」というプロンプトを入力すると、Chat GPTは以下のように文章を校正しました。
校正前の文章
2度の延期を乗り越え、株式会社イツビシ重工のI55ロケット67号機が、2023年10月1日午ゼン9時43hun12秒、熊本県のくまもと宇宙センターから打ち上げられました。
打ち上げ場所から近い公園には、200名を超える人々が集まり、ロケットが打ち上げられた瞬間にワーっという歓声とパチパチという拍手が巻き起こりました。
天気が腫れていたので、みんなスマホや一眼カメラを構えて、小さくなるロケットを取り続けました。
ロケットは推進剤を燃やして高音かつ高圧なガスを排出しながら飛行。運動量保存則が成立しているため、噴射前と噴射後とで運動量は一定だった模様。
現場にいた子供たちはキラキラした目でそれを眺め、「すごい音だった!」「煙の線が綺麗だったよ!」などと感想を述べた。
めっちゃ良いイベントだと思う。※登場する名称や場所は架空の設定です
校正後の文章
2度の延期を乗り越え、株式会社イツビシ重工のI55ロケット67号機が、2023年10月1日に午前9時43分12秒に、熊本県のくまもと宇宙センターから打ち上げられました。
打ち上げ場所から近い公園には、200名を超える人々が集まり、ロケットが打ち上げられた瞬間にワーっという歓声とパチパチという拍手が巻き起こりました。
天候が快晴でしたので、みんなスマートフォンや一眼カメラを構えて、小さくなるロケットを撮影し続けました。
ロケットは推進剤を燃やして高音かつ高圧なガスを排出しながら飛行し、運動量保存則が成立しているため、噴射前と噴射後とで運動量は一定であることが確認されました。
現場にいた子供たちはキラキラした目でそれを眺め、「すごい音でした!」「煙の線が美しかったよ!」などと感想を述べました。
このイベントは本当に楽しいものだったと思います。
このように、「飛行。」「模様。」などの体言止めがなくなり、最後の「だと思う」が「だったと思います」に変更されています。
ChatGPTの文章校正プロンプト⑷フォーマルな文章に修正して
「あなはプロのライターです。以下の文章をフォーマルな文章に修正して。」というプロンプトを入力すると、Chat GPTは以下のように文章を校正しました。
校正前の文章
2度の延期を乗り越え、株式会社イツビシ重工のI55ロケット67号機が、2023年10月1日午ゼン9時43hun12秒、熊本県のくまもと宇宙センターから打ち上げられました。
打ち上げ場所から近い公園には、200名を超える人々が集まり、ロケットが打ち上げられた瞬間にワーっという歓声とパチパチという拍手が巻き起こりました。
天気が腫れていたので、みんなスマホや一眼カメラを構えて、小さくなるロケットを取り続けました。
ロケットは推進剤を燃やして高音かつ高圧なガスを排出しながら飛行。運動量保存則が成立しているため、噴射前と噴射後とで運動量は一定だった模様。
現場にいた子供たちはキラキラした目でそれを眺め、「すごい音だった!」「煙の線が綺麗だったよ!」などと感想を述べた。
めっちゃ良いイベントだと思う。※登場する名称や場所は架空の設定です
校正後の文章
2度の延期を経て、株式会社イツビシ重工のI55ロケット67号機は、2023年10月1日午前9時43分12秒に、熊本県のくまもと宇宙センターから正式に打ち上げられました。
打ち上げ場所から近い公園には、200名を超える人々が儀礼的に集まり、ロケットが打ち上げられた瞬間に歓声と拍手が広がりました。
天候が不安定であったため、多くの参加者はスマートフォンや一眼カメラを用いて、ロケットの飛行を記録しました。
ロケットは推進剤を燃焼させ、高音および高圧なガスを排出しながら飛行しました。
物理的な法則に基づき、噴射前と噴射後で運動量が一定であったことが観察されました。
会場にいた子供たちは興奮の眼差しでその光景を見守り、「印象的な音でした!」「煙の軌跡が見事でした!」といった感想を述べました。
このイベントは非常に素晴らしいものであったと考えます。
このように、「ワーっという」「パチパチと」「キラキラした」「めっちゃ」「だと思う」などが修正またはカットされていました。
Chat GPTを文章校正で使うメリットとデメリット
4つのプロンプトと、それによって校正された文章を紹介しましたが、必ずしも完璧な仕上がりではないことはお分かりいただけたと思います。
そこで、最後にChat GPTを文章校正で使うメリットとデメリットを紹介するので、参考にしてください。
Chat GPTを文章校正で使うメリット
メリットは主に以下の3つです。
- 速さと効率性
Chat GPTは高速かつ効率的に文章を生成および校正できるため、時間の節約につながります。
短期間で多くの文章を処理する必要がある場合や、リアルタイムの校正が必要な場合に向いているでしょう。
- 柔軟性と多様性
Chat GPTには柔軟性があり、ビジネス文書、クリエイティブな文章、学術論文など、さまざまな文章の校正に対応できます。
- 多言語対応
Chat GPTは日本語だけなく、英語やドイツ語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語や中国語、ロシア語、アラビア語など、さまざまな言語に対応しています。
Chat GPTを文章校正で使うデメリット
デメリットは主に以下の3つです。
- 文脈の理解の限界
Chat GPTは、文脈を理解する能力に限界があります。
そのため、特定の背景知識や専門知識が必要な文書の場合、誤った校正提案をおこなうことがあるでしょう。
- 自動校正の信頼性
Chat GPTは自動校正をおこなうため、提案された変更が必ずしも正しいとは限りません。人間の校正者の判断が必要な場合、注意深く検討する必要があります。
- 一部費用がかかる
一部のChat GPTサービスは有料で提供されています。
より高度な機能を利用するには費用がかかるので注意が必要です。
Chat GPTを活用して文章校正の時間を短縮しよう
Chat GPTはまだまだ発展途上ですが、日々ものすごいスピードで学習をしています。
プロンプトを用意して、うまく文章校正に使えば、ライティング作業の時間短縮に多いに役立つでしょう。
実際私は、校正だけでなく「キャッチコピーの案出し」や「長い文章の要約」として活用することもあります。
とても便利ですので、ぜひ色々試してみてくださいね。