「である調」一覧

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「です・ます調」と「だ・である調」の使い分け一覧

社会人になってから日本語の指摘を受けるのは、できるだけ避けたいものです。

中でも「です・ます調」と「だ・である調」の使い分けは、基本中の基本と言えます。

そこで、こちらの記事では「です・ます調」と「だ・である調」の使い分け一覧を紹介します。

使い分けがきちんとできないと、読む人に違和感を与えるだけでなく、社会人としての信用を損ねることにも繋がりますので、苦手な方はぜひ参考にしてください。

「です・ます調」「だ・である調」の特徴

まず最初に「です・ます調」と「だ・である調」にはそれぞれどのような特徴があるのか、どのような印象を与えるのかを解説します。

です・ます調の特徴

です・ます調には以下の3つの特徴があります。

  • 敬体

です・ます調は、一般的に「敬体」として知られています。

公式な場や初対面の人との会話、ビジネス文書などで用いられる文体です。

読む相手に敬意を示す文体として、丁寧に話すシーンで用いられます。

  • 親しみやすさ

です・ます調は、話し言葉としても頻繁に用いられるため、親しみやすい印象を与えることができます。

特に日常会話やカジュアルなメール、手紙などで使われることが多いです。

  • 終わりの形

敬体は文の終わりは「です」「ます」などの形になることが一般的です。

統一された終わり方にすることで、読者や聞き手に安心感を与えられます。

だ・である調の特徴

だ・である調には以下の3つの特徴があります。

  • 常体

だ・である調は、常体として知られています。

カジュアルな文脈や私的な文書でよく使われる文体です。

日記や個人的な意見を述べる際など、フォーマルではない場面での使用が一般的です。

  • 硬い印象

だ・である調は、硬い印象を与える傾向があります。

特に「である」は学術的な文書や公的な文書で用いられることが多いです。

  • 終わりの形

だ・である調の文の終わりは「だ」「である」などの形になることが多いです。

文脈によっては「だろう」「だった」で終わることもあります。

「です・ます調」と「だ・である調」の使い方と例文

こちらでは、「です・ます調」と「だ・である調」の使い方と例文をそれぞれ紹介します。

です・ます調の使い方と例文

  • 肯定形

基本的な文で、事実や意見を述べる場合に使用します。

例文: このリンゴは赤いです。

  • 疑問形

疑問を表現する場合に、「か」を文末に付けて使用します。

例文: あなたは大学生ですか?

  • 否定形

否定の意味を表現する場合に、「ではありません」「じゃありません」を使用します。

例文: この問題は難しくはありません。

  • 過去形

過去の出来事や状況を表現する場合に使用します。

例文: 昨日は雨でした。

だ・である調の使い方と例文

  • 肯定形

基本的な文で、事実や意見を述べる場合に使用します。

例文: このリンゴは赤い。

  • 疑問形

 「か」を文末に付けることで、疑問形を作成できますが、口語での使用は自然ではないことが多いです。

例文: これは彼の本か?

  • 否定形

否定の意味を表現する場合に、「ではない」「じゃない」を使用します。

例文: この問題は難しくはない。

  • 過去形

過去の出来事や状況を表現する場合に使用しますが、口語では「だった」や「であった」を使用します。

例文: 昨日は雨だった。

「です・ます調」と「だ・である調」の使い分け一覧

です・ます調 だ・である調 どちらも可
ニュース記事 ブログ記事 雑誌記事
公式なレポートや研究論文 小説 オンライン記事
商品紹介 SNSの投稿 広告
企業の公式サイトやプレスリリース 日記

「です・ます調」は丁寧な表現として使われ、フォーマルな場面や初対面の人とのコミュニケーションに適しています。

メディアの場合はニュースやプレスリリース、研究論文などに適しているでしょう。

「だ・である調」はカジュアルで、個人的な意見や感想を伝えるのに適しています。

ブログ記事や小説、SNSの投稿などで見かけることが多いです。

どちらの形式も通用するものとしては、雑誌記事やオンライン記事、広告などが挙げられます。

「です・ます調」の文末表現一覧

こちらでは「です・ます調」の文末表現一覧を紹介します。

文末表現 〜です
意味 断定
例文 作文は簡単です。
文末表現 〜ます
意味 動作・状態の断定
例文 毎朝、私はジョギングをします。
文末表現 〜ました
意味 過去の動作・状態の断定
例文 昨日、雨が降りました。
文末表現 〜ません
意味 動作・状態の否定
例文 彼はコーヒーを飲みません。
文末表現 〜ませんでした
意味 過去の動作・状態の否定
例文 昨年、彼は旅行に行きませんでした。
文末表現 〜ますか
意味 疑問
例文 このペン、借りてもいいですか?
文末表現 〜ましょう
意味 提案・勧誘
例文 一緒に映画を見ましょう。
文末表現 〜ましょうか
意味 助けを申し出る・勧誘
例文 荷物を持ちましょうか。
文末表現 〜でしょう
意味 推量・推測
例文 明日は晴れでしょう。
文末表現 〜でしょうか
意味 疑問の推量
例文 明日、彼は来るでしょうか?
文末表現 〜でした
意味 過去の断定
例文 この建物は以前、学校でした。
文末表現 〜ですね
意味 確認・同意を求める
例文 今日は暑いですね。

「だ・である調」の文末表現一覧

こちらでは「だ・である調」の文末表現一覧を紹介します。

文末表現 〜だ
意味 断定
例文 彼は学生だ。
文末表現 〜である
意味 断定(フォーマルな表現)
例文 私は作家である。
文末表現 〜ではない / 〜じゃない
意味 否定
例文 これはペンではない。
文末表現 〜だった
意味 過去の断定
例文 彼は以前、医者だった。
文末表現 〜ではなかった / 〜じゃなかった
意味 過去の否定
例文 彼女は学生ではなかった。
文末表現 〜か
意味 疑問
例文 これはあなたの本か?
文末表現 〜だろう
意味 推量・推測
例文 明日は雨だろう。
文末表現 〜だろうか
意味 疑問の推量
例文 彼は明日来るだろうか?
文末表現 〜な
意味 勧誘・感動・確認
例文 この曲、いいな。
文末表現 〜なあ
意味 感動・願望
例文 明日晴れるといいなあ。
文末表現 〜ぞ
意味 強調・命令の強化
例文 早く逃げるぞ!
文末表現 〜さ
意味 軽い確認・感動
例文 そういうことさ。

文末表現における4つの注意点

文末表現は書き手が自由に書きすぎると、読み手に混乱を与えたり、ストレスを与えたりする可能性があります。

そこで、こちらでは文末表現における注意点を4つ解説します。

表現を統一する

文章や文書を書く際、特に一つのテーマに関するものであれば、表現を統一するのは必須です。

なぜなら、統一感のある文章のほうが読み手にとって負担が少なく、情報が入っていきやすいからです。

例えば、ビジネス文書で「考えます」という表現を使った後に、急に「思う」という表現を使うと、読み手は間違いなく混乱するでしょう。

このように一貫性のない表現は、ビジネスマンとしての信頼性を損なう恐れもあります。

また、小説などのクリエイティブな文書でも、特定のキャラクターが話す言葉や文体は統一されていることが多いです。

これに習うのであれば、たとえばメールマガジンやブログ記事など、書き手のキャラクターや人間性を読み手に伝える必要があるものは、やはり表現を統一した方がいいでしょう。

連続して同じ語尾を使わない

同じ語尾を連続して使用するのは、読み手にとって単調と感じられる傾向があります。

途中で飽きて読むのをやめてしまう人もいるでしょう。

例えば、「彼は元気です。私も元気です。天気は良いです。」といった文章は、連続して「です」で終わるため、読んでいて非常に気持ちが悪いです。

「彼も私も元気。なぜなら今日は天気が良いからだ」、このように改善すると、文章として読みやすくなります。

同じ語尾を使わないためには、異なる文末表現や接続詞を使って、文のリズムを整えることが重要です。

根拠がある時だけ言い切る

断定的な文末表現をするには、その背後にしっかりとした根拠があることが重要です。

なぜなら、根拠がない状態で断定的な表現をすると、その情報が間違っていた時に信用を損ねるためです。

逆に、個人的な経験から意見を述べるような場合は、思ったこと・感じたことをはっきりと断定して表現しましょう。

体言止めは基本使わない

体言止めとは、文章を名詞や体言で終える手法のことを指します。

詩や小説、広告などのクリエイティブな文書でよく使用される手法です。

ビジネスシーンでは基本的に使うことはありません。

と言うのも、そもそも体言止めは文の終わりを明確にせずに、読み手の解釈に任せる効果を期待して使うものだからです。

情報を明確に伝える必要がある公式な文書やビジネス文書には不向きです。

文末表現を統一した方が良い理由

文末表現に「です・ます調」や「だ・である調_を混在させることはオススメしません。

基本的に文章では文末表現を統一するべきです。その理由を2つ紹介します。

読みやすくなるから

文章内で統一された文末表現を使用することで、読み手はそのリズムやパターンに慣れて、文章をスムーズに読めます。

逆に、異なる文末表現が混在していると、読み手はその都度読み方を調整しなくてはなりません。

それがストレスとなって読むのをやめられては本末転倒です。

人に読ませる文章を書く上で、読みやすくなるよう配慮するのは最低限のマナーと言えます。

一貫性があって信頼につながるから

統一された文末表現は、文章やその背後にあるメッセージに一貫性を持たせる効果があります。

これにより、読み手は読んでいる情報が信頼に値するものだと感じやすくなります。

文末表現を一瞬で変換できるツール

文末表現は自分で修正するだけでなく、ツールを使って瞬時に変換させることも可能です。

こちらでは文末表現を一瞬で変換できるツールを4つ紹介します。

Chat GPT

Chat GPTはOpenAIによって開発されたAIツールです。

ユーザーの要望に応じて、様々な文章の生成や変換が可能となります。

長い文章の要約や構成の作成、誤字脱字の修正はもちろん、文末表現の調整も可能です。

「あなたはプロのライターです。以下の文章の文末表現を「だ・である調」から「です・ます調」に変えてください」のような指示文を入力すれば、即座に文章を調整してくれます。

ですます変換

「ですます変換」は、文章を「です・ます調」から「だ・である調」、またはその逆に変換できるオンラインツールです。

指定された入力欄に、文末表現を調整したい文章をコピペし、変換ボタンをクリックするだけで、自動で文末を変換してくれます。

無料で利用でき、インストールする必要もないので、非常に使いやすいツールです。

文章作成アドバイスツール【文賢】

文章作成アドバイスツール【文賢】は、日本語の文章を解析し、文法的な誤りや改善点を提案してくれる有料ツールです。文末表現の適切な変換もその機能の一部となります。

【文賢】ではAIを活用した高度な文章解析が可能なので、文脈に応じた最適な変換がおこなわれるのです。

解析したい文章を入力し、解析ボタンを押すだけで、AIが間違いや改善点を教えてくれます。

Microsoft Word

Microsoft Wordは、マイクロソフトが提供している通称「ワード」と呼ばれる文章作成のソフトです。

ソフトには文法チェックの機能が組み込まれているので、文末表現に関しても適切な変換のサポートをしてくれます。

文書を入力した後、文法チェックの機能を実行することで、改善点を教えてもらうことが可能です。

【応用編】文末表現で印象を変える方法

最後に、応用編として文末表現で印象を変える方法をいくつか紹介します。

「似たような文末表現になるのを避けたい」という方は参考にしてください。

  • 提案する
文末表現 〜したらどうでしょうか
例文 新しい方法を試してみたらどうでしょうか。
印象 読者に対して柔らかく提案やアドバイスをする印象を与えます。
  • 共感を呼びかける
文末表現 〜ではないでしょうか
例文 この問題は我々全員の問題ではないでしょうか。
印象 読者との共感を得ることを目指している印象を与えます。
  • 疑問を投げかける
文末表現 〜だろうか
例文 彼の言うことは本当だろうか。
印象 読者に考えるきっかけを提供し、参加型のコミュニケーションを求める印象を与えます。
  • 仮定法を用いる
文末表現 〜れば
例文 より効率的に作業すれば、時間が節約できる。
印象 仮定や条件を提示し、結果を考える印象を与えます。
  • 命令形を使う
文末表現 〜してください
例文 詳細を確認してください。
印象 明確な指示や要求をしている印象を与えます。
  • 感嘆を用いる
文末表現 〜なんて!
例文 この景色、美しいなんて言葉では表せない!
印象 強い感情や驚きを表現し、感嘆の度合いを強める印象を与えます。
  • 体言止めにする
文末表現 -
例文 このプロジェクトの成功の鍵。
印象 結論を明言せず、読者に考えさせる余白を残す印象を与えます。

まとめ

「です・ます調」と「だ・である調」の一覧や特徴を紹介しました。

あらためて文章の書き方を見直すきっかけになれたら嬉しいです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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  • この記事を書いた人

ちぃ

闘うフリーランス/脱サラから10年の元社畜/ライティングとマーケティングで生活中

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