フリーランスは住む場所を自由に決められてうらやましい!
フリーランスに対してそのようなイメージをお持ちの方もいるでしょう。
そこで、こちらの記事ではフリーランスの住む場所の決め方をお伝えします。
フリーランスが住む場所はどこがいいのか
結論から言うと、フリーランスが住む場所の理想は、その人の目的によって変わります。
具体的には、
- 出会いや刺激が欲しいのか
- 生活費を抑えたいのか
- 風景や文化を楽しみたいのか
- 環境を変えたいのか
大きくこちらの4つによって変わると言えるでしょう。
そこで、次章では以上の4つの目的ごとにオススメの住む場所をお伝えします。メリットとデメリットも解説するので、参考にしてください。
出会いや刺激が欲しいなら「東京」
人も仕事も情報も、全てが密集している場所、それが東京です。
常に刺激に囲まれて生活したいタイプの方なら、真っ先に浮かぶ選択肢ではないでしょうか。
私自身、東京には長年住んでいたので、その経験を基にメリット・デメリットを解説します。
フリーランスが東京に住むメリット
ココがおすすめ
まず一番のメリットは出会いの機会が多いことです。
さまざまな分野で活躍する著名人の多くが、東京を拠点に活動しています。
ライブや講演、セミナーなど、自分の行動次第で尊敬する人に実際に会いに行くことができるのは大きなメリットです。
ココがおすすめ
また、東京には全国から多種多様な人が集まっているのもポイントです。
地方都市や田舎で暮らしていても出会えないような人に出会える確率はかなり高いでしょう。
ただ、たまに怪しい人も紛れ込んでいますが笑
ココがおすすめ
次に、移動の利便性の高さも東京で生活することのメリットです。
地下鉄やJRやバスが張り巡らされているので、車を持っていなくても全く問題なく生活することができます。
公共交通機関を使えばどこにでも行けますし、都内の電車は3分おきくらいに来ます。
ココがおすすめ
さらに、東京では常に最先端の流行に触れることが可能です。
最先端の流行に常に触れられる環境はそれだけで大きな価値があります。
もちろんネットで流行を追い続けることもできますが、自然に触れられる環境の方が簡単に、より現実に即した流行を知ることができます。
フリーランスが東京に住むデメリット
ココがダメ
東京に住むデメリットとしてまず最初に浮かぶのは、やはり家賃が高いことです。
単身者用の小さめの賃貸マンションでも、家賃8万円以上は必要になってきます(エリアによって差があります)。
価格が高いのにも関わらず、地方と比較すると部屋が狭くて驚くかもしれません。
ココがダメ
次に、人が多く集まる場所だからこそ、治安が悪いエリアもあります。
海外のスラム街ほどではないですが、東京にも足を踏み入れない方がいいエリアや住むのに適していないエリアはあります。
東京で住むのにオススメのエリアは、毎年さまざまなメディアでランキングが発表されているので、参考にしてみてください。
人が多いからこそ、もう一つ避けて通れないデメリットがあります。
ココがダメ
それは怪しい勧誘を受けやすい点です。
あの手この手で騙そうとする人は一定数いますし、善意であっても怪しい勧誘の一端を担ってしまうようなケースもあります。
生活費を抑えたいなら「地方都市」
東京は刺激的かもしれないけれど、なんだか落ち着かなさそう
そんな方は、少しだけ離れて地方都市に住むのもオススメです。
フリーランスが地方都市に住むメリット
ココがおすすめ
なんと言っても東京と比べて家賃が安いことがメリットです。
選ぶ都市にもよりますが、たとえば札幌であれば単身者用マンションも家賃4万円代で住めることもあります。
主要駅から徒歩10分以内などの条件を付け加えていっても、東京と同じ家賃を払えば東京の家とは比べものにならないほど快適な住まいを手にいれられるでしょう。
以下、主要都市と地方都市の1LDKの家賃相場を比較しましたので、参考にしてください。
都道府県 | 区町村 | 1LDKの家賃相場 |
東京都 | 新宿区 | 15.7万円 |
港区 | 20.4万円 | |
大阪府 | 大阪市北区 | 10.4万円 |
北海道 | 札幌市中央区 | 5.6万円 |
福岡県 | 福岡市博多区 | 7.1万円 |
愛知県 | 名古屋市千種区 | 7.8万円 |
沖縄県 | 那覇市 | 7.2万円 |
もう一つの大きなメリットは、程よく都会であることです。
東京のように満員電車に悩まされることなく、それでいて日々の暮らしには不自由のない、都会らしい生活を満喫することができます。
また、東京で人気があったイベントは、集客の見込める地方都市でも開催されることが多いので、日々の刺激にも困らないでしょう。
ココがおすすめ
さらに、程よく交通インフラが整っていることも魅力です。
最大の地方都市のひとつである大阪においては、地下鉄が都心部全体に張り巡らされていますし、JRや私鉄も充実しており、大阪の都心エリア内は電車でどこへでも行くことができます。
もう一つ、見落としがちなメリットとして、
ココがおすすめ
どの地方都市もその土地ごとの名産があるので、近所のスーパーで買うものであっても東京で食べるものより美味しいことがあります。
もちろん、東京でも地方の美味しい食べ物を食べることはできますが、値段が高いです。
フリーランスが地方都市に住むデメリット
今自分が地方都市に住んでいるからというのもありますが、正直地方都市に住むデメリットはあまり思い当たりません。
今やらせていただいているお仕事はすべてリモートなので、基本的にどこに住んでも問題ないのです。
強いて言えば、
ココがダメ
東京では当たり前に行けるようなお店が、地方都市では少ない(または存在しない)のはデメリットです。
ちなみに札幌はフレッシュネスバーガーやバーガーキングの店舗数が極端に少ないです。それと、
ココがダメ
地味にダメージが大きいのが配送料が発生しやすい点です。
アマゾンや楽天など、通販サイトで買い物をした時に大体無料だった配送料が、地方都市だと有料になるケースが多いです。
このように、一度東京での生活を経験した人からすると、不便だと感じることはあるかもしれません。
風景や文化を楽しみたいなら「田舎」
思い切って利便性を捨てて、田舎に移住するという手もあります。
地元がかなりの田舎なので、里帰り中に仕事をした時の経験を基に、メリット・デメリットを解説しますね。
フリーランスが田舎に住むメリット
ココがおすすめ
田舎に住むことのメリットは、精神的に楽になれることです。
都会の喧騒から離れて、ゆったりとした気持ちで毎日過ごすことができます。建物ひとつとっても圧迫感がなく、穏やかな景色に囲まれながら生活できるでしょう。
ココがおすすめ
もう一つのメリットは、集中できる環境を作りやすいことです。
周りに集中を妨げるような雑音もなく、開放感のある落ち着いた空間を生かして、作業に没頭できる環境を作ることができます。
フリーランスが田舎に住むデメリット
田舎では心穏やかに誰にも邪魔をされない生活ができるのがメリットなのですが、それは同時に、
ココがダメ
出会いが少ないというデメリットにもなります。
出会いの量に関しては都市部の方が圧倒的に有利です。
ココがダメ
また、ライブや講演などのリアルイベントに参加しにくい点もデメリットです。
イベントは都市部で開催されることが多いため、参加するためには毎回遠征する必要があります。
ココがダメ
また、田舎は交通インフラが整っていない地域が多いです。
有力な交通手段がバスで、その最寄りのバス停まで徒歩30分なんて地域も珍しくありません。
いざどこかに行こうとすると、車がないと生活が成り立たない場所も多いです。
さらに、田舎の中でも特に開発が遅れている地域では、
ココがダメ
ネット環境が悪いことがあります。
ネット環境が重要なフリーランスにとっては致命的なデメリットと言えるでしょう。
環境を変えたいなら「海外」
せっかくどこに住んでもいいのなら、海外に住みたい!
そんな方もいると思います。もちろん海外でフリーランス生活をすることもできますし、毎日が旅行気分で最高ですが、デメリットもきちんとあります。
海外生活に興味がある方は目を通しておいてください。
フリーランスが海外に住むメリット
ココがおすすめ
物価の安い国に住めば、生活費を抑えられるのが、海外に住む大きなメリットの1つです。
得られる収入が同じでも、物価が下がれば経済的に余裕のある生活が送れます。
例えば、ジョージアという国では数年前まで平均月収は5万円程度と言われていました。
物価が安く、温厚な人が多く、その上食べ物も美味しいことから、日本からのフリーランスの移住者も少なくないようです。
ココがおすすめ
また、海外に移住すると、話せる言語が増えることもメリットです。
仕事に生きるかどうかは別の話ですが、日常会話程度にでも話せるようになれば、現地での生活がより刺激的で楽しいものになるでしょう。
ココがおすすめ
次に、海外のネットワークができることもメリットと言えます。
海外を拠点に生活していると、些細なきっかけから現地の日本人との繋がりが増えて、自然と現地のネットワークに溶け込んでいくことになります。
国内で生活していては得られないような繋がりができたり、珍しいお仕事の依頼が来たりすることも珍しくありません。
フリーランスが海外に住むデメリット
海外に住んでぶち当たる大きな壁の1つが、事務手続きの問題です。
ココがダメ
代表的なものは、滞在期間がビザの期限に左右されることです。
いわゆるワーキングホリデーもビザの一種であり、観光ビザや就学ビザなど、入国する目的に合わせたビザを取得する必要があります。
そして、ほとんどのビザは滞在の期間が限られています。ビザが切れてしまえば、その国に滞在し続けることはできません。
延長できる要件を満たしていたとしても、情勢が目まぐるしく変わる中で更新ができなくなる可能性もあります。
ココがダメ
次に、海外には日本の比ではないほど"本当に"治安の悪いエリアがあるということです。
残念なことに、日本人は世界的にお人好しなイメージを持たれています。
日本人だというだけで親切にしてくれる国の人もいますが、逆に足元を見てくるような人も大勢いるのです。
現地の人が近づかないような危険なエリアにうっかり足を踏み入れると、命の危険を感じることも珍しくありません。
ココがダメ
「知らなかった」では済まされないため、小さなことでも気をつけなければなりません。
たとえば、街の景観保全に厳しいシンガポールにおいては電車やバス、駅のプラットフォームでの飲食が禁止されており、違反すると4万円の罰金が科されます。
海外に住むのであれば、あらかじめどのような法律があるのかきちんと把握する必要があるでしょう。
ココがダメ
最後に、もう1つお伝えしておきたいのが税金の取り扱いについてです。
- 所得税はどうなるのか
- 源泉徴収はされるのか
- 現地で申告や納税は必要なのか
- 確定申告は必要なのか
など、細かい決め事が多くてかなりわかりにくいです。専門的な領域なので、気になる方は調べてみてください。
フリーランスは住む場所に関係なく仕事を取れる時代
私がフリーランスになった時代と比べると、今は圧倒的にフリーランスが仕事を取りやすい時代です。
住む場所に関係なく仕事を取れる環境が整っていると言えます。そこで、こちらではオンライン上でできる仕事の取り方を3つ紹介します。
エージェントサービスで仕事を取る
仕事を取るために営業活動をしたり、条件交渉をしたり、契約書を巻いたりという神経質な業務は、フリーランスとして活動する上でそれなりの負担があります。
しかし、フリーランス専門のエージェントサービスを利用すれば、そのような業務をすべて代行してもらえます。
至れり尽くせりのエージェントサービスではありますが、デメリットもあります。
エージェントには基本的に中間マージン=手数料を払う必要があるため、自分の手取り額が減ってしまいます。
ただ、個人的にはそれでもメリットの方が大きいと感じますね。それくらい、本来新規の案件を探すのは大変な作業だからです。
SNSで仕事を取る
X、Instagram、LinkedInなどのSNSを使って仕事を獲得することも可能です。
中でも、フリーランスがまず活用したいSNSはXです。実際にそれらのアプリで「ライター募集」などで検索すると、求人をすぐに見つけられるでしょう。
ただし、SNSによる仕事の獲得はエージェントサービスのように仲介人がいないので注意が必要です。
メール営業で仕事を取る
もう少しフォーマルな営業手段として、企業に直接メールを送る方法もあります。
募集をおこなっている企業に送るのはもちろん、募集をしていない企業に提案型のメールを送るのもいいでしょう。
ココがポイント
ただし、企業に対して提案営業をおこなう場合、必ずクライアント目線でメールを書く必要があります。
基本的に企業にはそういった営業メールが山のように届いているので、まず読まれることはないからです。
100社に送って1社が興味を持ってくれるかどうか、それくらいの確率だと思ってもらっていいでしょう。
実際にメール営業で仕事を取れているフリーランスの人もいるので、メンタルと根気に自信のある方は挑戦してみてください。
法人を作る予定があるフリーランスは住む場所に要注意
確かにフリーランスは自分の住む場所を自由に決められます。
ただし、法人を作る予定がある人は税金の支払いが増えるので、十分に注意してください。
法人住所や代表者住所を変える度に税金がかかる
法人の住所を変更する際は会社登記簿の更新が必要であり、更新時は都度登録免許料が発生します。
現在の管轄内の移転であれば3万円、管轄外への移転であれば6万円の費用がかかります。
また、法人の代表取締役(代表者)の住所も登記簿に記載されているため、変更時は原則として住所変更登記が必要です。
代表者の住所変更登記にかかる登録免許料は資本金1億円以下であれば1万円、資本金が1億円を超える場合は3万円かかります。
こちらも司法書士に依頼するのであれば、別途報酬を支払う必要があります。
詳しい手続きは割愛しますが、法人住所にしても代表者住所にしても、住所を変える度に手続きがあり費用もかかるので、法人を作る予定がある方は注意しましょう。
筆者が住んできた場所をざっくり紹介
最後に、参考までにフリーランス9年目である私がこれまで住んできた場所を紹介します。
東京都渋谷区
渋谷区と言っても、中心街からかなり離れた住宅街に住んでいました。
最寄り駅が山手線だったので、どこに行くにも移動はかなり楽でした。治安も悪くなかったと記憶しています。
東京都新宿区
新宿区には2ヶ所住みました。1ヶ所目は住宅街だったので、かなり閑静なエリアだったと思います。
ただ、最寄り駅が大江戸線の駅だったので、毎回階段を登り降りするのが大変でした。
2ヶ所目はかなり治安の悪いエリアで、道端にホームレスの方がたむろしていることもありました。新宿区に住みたい方は、住宅街を選ぶことをオススメします。
台湾の台南
台湾には4ヶ月ほど滞在していました。台南という南のエリアにいましたが、台北と比べてまだまだ発展途上であり、穏やかなエリアが多かったです。
日本が歩行者優先であるのに対して、バイク優先であることに最初は驚きました。
台湾では歩行者が歩いている目の前をバイクがビュンビュン通ることが珍しくありません。
肝心の住む場所ですが、台湾の賃貸物件は基本的にどこも家具家電付きで、Wi-Fiも整備されているので、フリーランスにはありがたい環境でした。
家賃は確かワンルームで3万円ほどだったと記憶しています。
北海道札幌市
地方都市に住む時に、選択肢として迷ったのが札幌か福岡でした。共通点は家賃が安くて、ご飯が美味しいことです。
誤算だったのは、夏がだいぶ暑くなってきていることですね。これ以上暑くなる場合は、またどこかに移住を考えるかもしれません。
まとめ
繰り返しになりますが、フリーランスの方が住む場所を決める上で大事にして欲しいのは「自分はいま何を優先したいのか」です。
出会いや刺激が欲しいのか、生活費を抑えたいのか、環境を変えたいのか。
自分の価値観と照らし合わせて、日々の満足度が上がるような選択をしてみてください。